太陽光発電は「何年で元が取れるのか?」
太陽光発電を導入しようと思っているほとんどの方が「経済的メリット」を1番に考えています。そこで1番気になるのは「何年で元が取れるか?」です。様々なケースがあるので一概には言えませんが、ざっくりで言うと10年前後が多いです。
今の相場であれば、条件が良い早い人で7年くらい、遅くても14〜5年で元は取れるでしょう。
ここ2年位は相場に動きがほとんどないので、システム価格はかなり底打ちに近いと感じています。(業界内でも同じ意見の方が多い)
ここでは、太陽光発電で「元を取る」にはどういった計算をするのか、良い条件とは何かについて解説します。
「元を取る」とは、太陽光発電の損益分岐点がプラスに転じること
「本来ならば払うべき電気代(節約分)」と「売電の収入」の合計と、「初期費用」が何年間で相殺されるかが『損益分岐点』となります。
『損益分岐点』計算式
「初期費用」÷(年間の削減光熱費+売電収入)=償却年数(元を取れる年数)
シュミレーション例)初期費用100万円の場合
1ヶ月の削減光熱費5,000円(年6万円)の場合
1ヶ月の売電収入5,000円(年6万円)の場合
100万円÷(6万円+6万円)=償却年数約8.3年
上記のケースだと約8年で「元が取れる」ということになります。それ以降は「利益」になります。我が家の場合は約7年で元が取れる計算になります。
実際の我が家の例)初期費用105万円(165万−補助金約60万)
1ヶ月の削減光熱費約4,000円(年約5万円)
1ヶ月の売電収入約9,000円(年約10万円)
実質105万÷(10万円+5万円)=償却年数7年
元を取るための理想の設置条件
あくまでも理想ですが、以下の4つの条件が元を取るための理想の設置条件になります。3つ以上当てはまる場合は、ぜひ導入することをおすすめします。逆に1つも当てはまらない場合は導入するメリットはないので、やめておいたほうが良いでしょう。
太陽光発電では、発電した電気の全てが売電できるわけではありません。まずは家庭内で使用し、余った分だけを売電に回せます。
kw搭載が少ないと光熱費の削減効果は充分にありますが、自己消費の割合が多くなり、売電率が下がってしまいます。ただし、あまりに欲張って「とにかく乗せれるだけ」と設置kw数を多くすることで初期費用が高額になってしまい、逆に償却が遅くなってしまうこともあります。
光熱費削減と売電収入のバランスをよく見き分けましょう。
現在の相場であれば、一括見積りサイトなどのサービスを利用すれば1kWあたり25万円前後は充分可能な金額です。
より安く導入することが、1番確実に初期費用回収を早めてくれます。手間は多少かかりますが、相見積りをすることで確実に安くなります。
太陽光パネルは、太陽に対して直角に当たったときに最もよく発電します。そして、太陽は年間を通じて角度が変わる(夏は高角度・冬は低角度)ので、常に同じ角度でパネルに充てることは不可能です。
そのため、年間の発電量が多くなるように架台で角度の調整を行い、太陽光パネルを設置します。とはいえ、角度調整にも限度があるので、『15度〜45度』が最適となります。
ローンでは金利が掛かり、その分損益分岐点が後退します。他にも、販売店に「一括購入するから安くして」などの交渉をすることができます。実際に我が家は交渉してかなり安くしてもらうことができました。
太陽光発電に向いていない家もたくさんある
太陽光発電には「向いてる家」と、「向いていない家」があります。
上記で説明した理想の設置条件にいくつか当てはまる場合は導入を検討すべきだと思いますが、「条件にあっていない家」は安易に導入するべきではないと思います。
もちろん、経済的メリットを無視して、エコのために導入するのであれば問題はありません。太陽光発電の導入に不向きな家は、理想の設置条件の逆を行くケースです。簡単にまとめておきます。
太陽光発電の導入に不向きな家
15年以下で初期費用回収できれば検討すべし
15年以下で元が取れるシュミレーションが成り立てば、多くのメーカー保証が15〜20年以上はあるので事実上リスクはかなり低くなるので、設置する価値はかなりあると思います。
元をとる絶対条件として「導入費用が安い」ことです。
導入価格が高く、高金利のローンを組んでしまうと『20年経っても払った設備費用分も回収できない』といったケースもあります。
この条件の人は絶対に導入すべし!
屋根がそこそこ大きめであり、南向きで日当たりが良く、一括払いできる人は【やらない理由がない】といえるほど太陽光発電はおすすめです。
自治体の補助金が出る可能性もあり、とりあえず【元が取れるかどうか】だけでもシミュレーションしてみる価値は大いにあります。
一般的な住宅の場合
一般的な4人家族の場合、3KW以下の太陽光発電では、費用に対して設置のメリットが出にくいといわれています。
設置KW数が多ければ多いほど、導入コストが安くなるのでより多くの経済的メリットを得ることができます。
ただし、設置できるkw数が少なくても現在の光熱費によってはメリットが出る可能性も十分にあるので、気になる方はシュミレーションをすることをおすすめします。
損をしてしまった実際の失敗例
太陽光発電は全ての人がメリットを受けれるとは限りません。元を取るどころか、結果的にトラブルによって大損をしてしまって後悔している人がいるという事実があります。
- 初期費用が高額でいつまでたっても元が取れない
- 業者と連絡が取れず、不具合の修理ができない
- 保証適用外の施工でメーカー保証が使えず、修理費がかかる
- シミュレーションほど発電せず、ほとんど売電出来ない
損をしないためには「初期購入費用」を抑え、なおかつ信頼できる業者と契約することが重要になります。
1社だけではその価格が「高いか」「安いか」、「信頼できる相手なのか」もわからないので、必ず相見積もりをして、価格・信頼性を比較することが損をしない、つまり少しでも早く元を取る最善策になります。
一度の依頼で複数の業者から見積もりが取れる「一括見積もり」は、忙しい方にはもちろん、太陽光発電で確実に元を取りたい方には最適のサービスです。ぜひ活用してみてください。