売電価格決定までに必要な手続きと時間
売電価格が決定するタイミングはいつで、太陽光発電の導入を検討し始めてからどれ位の期間が必要かご存知でしょうか。
実は、申込から決定まで意外と長期間かかるため、毎年「今年度の売電価格申し込みの締め切り日」が設定されています。具体的には、12月中旬〜1月上旬が多く、それ以降は次年度の売電価格が適用されますが、売電価格の決定と発表は年が明けてからが多くなっています。
具体的な金額は不明でも、次年度の売電価格は2円程度引き下げられることが多いため、少しでも高い売電単価を確保したい方は早めの準備が必要です。
売電価格はいつ決まる?
太陽光発電の売電価格は毎年見直されています。ここ数年、毎年2円程度引き下げが続いていますので、1年でも早いほうが高い売電価格を確保できます。
では、売電価格が決定するタイミングはいつでしょうか。答えは、「経産省から事業計画の認定を受けた時」です。
太陽光発電の業者と売買契約をした時ではないので、注意が必要です。
売電価格決定までに必要な手続きと時間
太陽光発電の導入を検討を始めてから実際に売電価格が決定するまで、かなり時間がかかり、複雑な手続きが必要になります。
手続き自体は業者が代行してくれることがほとんどですが、手続きの流れや時間がどの程度掛かるのかを知っておくことで、「"今年度の売電価格"に間に合わない!」という事態を回避できます。
太陽光発電の業者に見積りを依頼します。この際、必ず複数の業者に依頼して下さい。1つの業者が見積りを出すまで、2〜3日かかります。一括見積もりサイトを利用して時間を節約し、比較・検討する時間を確保しましょう。
充分に比較・検討し、契約業者を決定します。見積りを基に、更に詳しく打ち合わせをして、太陽光発電システムの詳細を決定し、業者に経産省に提出する申請書を作成してもらいます。申請書類が完成するまで、1週間程度掛かることが一般的です。
電力会社に接続の申し込みをし、契約を締結します。電力会社は受付順に手続きしますが、混雑状況によって日数が大幅に変わります。
2017年4月のFIT改正により、経産省より先に電力会社に申請することになりました。慣れない確認作業に追われ、かなり時間がかかっている例もあるようです。
電力会社によっても差があり、短いところ(申請数が少ない)では2週間〜1か月程度、長いところ(申請数の多いところ)では3か月程度かかることろもあるそうです。時間に余裕をもって申請することをお勧めします。
50kw未満の太陽光発電は全てweb申請となります。申請は設置者本人・業者どちらでも可能です。
申請情報の入力、配線図や電力会社より交付される「接続の同意を証明する書面(接続契約締結のお知らせ等)」等の添付書類のアップロード等を行い、折り返し届く確認メールの指示に従い、「承諾」を行ってからの審査開始となります。
申請自体は5分程度で完了しますが、実際に認定されるまでは書類に不備がなくても2〜3か月程度かかります。
そのため、毎年「今年度の売電価格が適用されるための申請手続きの締め切り日」が経産省より発表されます。
ちなみに、2023年度は10kw未満で2024年1月5日(金)、10kw以上では2021年12月15日(金)でした。それ以降の申請では2024年度の売電価格が適用されます。
認定後、認定通知書がダウンロードできるようになります。認定通知書を取得して初めて売電価格決定となります。
工事開始しつつ、電力会社に4番で取得した認定通知書を提出し、最終的な売電の契約(特定契約)を行います。工事自体は1〜2日で完了します。
設置完了後に業者の点検等が行われ、引き渡し・発電開始となります。
売電価格は2024年度まで決定済み
2023年度の売電価格は1kwあたり16円、2024年度も決定しており、16円と据置が決定しています。
今後、仮に売電価格が1〜2円程度引き下げられることになれば、一般家庭の平均設置kw数の4kwでは、10年間で約6〜13万円程売電収入が減る計算になります。つまり、たとえ売電価格が下がってもその分設置費用を抑えることができれば結局は損していない事になります。
売電価格が切り替わった後のメーカーや販売店は、駆け込み需要が終わってしまうと、売上げがかなり落ち込んでしまうので、様々なキャンペーンを打ち出します。
販売店独自のキャンペーン(在庫処分セール・年度末・新年度キャンペーンなど)で、かなり良い条件で設置できることもありますので、一括見積もりサイトを利用して多くの販売店から情報を得ることが得策です。