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更新日:2020/08/08

2020年度の売電価格

2020年(令和2年)の売電価格は【2020年4月〜翌2021年3月】までに売電契約をした方が対象となります。

 

以前であれば、前年度の12月ころにはほぼ確定していたのですが、今回は2020年1月現在まだ決定していません。

 

ですが、売電価格を決定する調達価格等算定委員会は8月から既に9回も開催されており、大体の方向性は見えてきました。

 

3年ぶりとなる売電価格の発表

実は、来年度の売電価格がわからずヤキモキするのは3年ぶりです。というのも、平成28年度に29・30・31年度の売電価格がまとめて発表されていたため、ユーザー側としては「先が読める」安心感がありました。

 

そのストックがなくなり、この3年の間の市場変動を踏まえ、いよいよ新売電価格について議論されているのですが、いまだ決定には至っていません。

 

ここでは売電価格決定に関係するいくつかの方針を基に、見えてきた3つのポイントから2020年度の売電価格を予想します。

@今回の発表は2020年度の売電価格だけ

大規模太陽光発電と同様、家庭用の太陽光発電(10kw未満)も導入価格の低減が続いていることから、「まとめて3年」ではなく、毎年見直して市場の状況に柔軟に対応できるようにしよう、というわけです。

 

また、固定価格買い取り制度(FIT)が開始した当初の2012年頃は、太陽光発電を設置する家庭の割合は「新築3:既築7」で、圧倒的に既築が多かったのに対し、売電価格の下がった2017年度頃からは「新築8:既築2」と逆転しています。

 

新築と既築建物への太陽光発電導入率

(第47回調達価格等算定委員会資料より抜粋)


これには政府が勧めている「ZEH(ゼロ・エネルギーハウス)」の影響も大きいのですが、やはり売電のメリットが小さくなったと感じている人が多いと思われます。
2019年3月末時点での既築での累計導入件数は約30万戸で、既築住宅総戸数の約0.5%しかありません。

 

既築住宅の太陽光発電導入率はわずか0.5%

(第49回調達価格等算定員会資料より抜粋)


今後はより一層、既築案件への導入を推進してく必要があり、柔軟な対応を可能にするため、毎年見直す方向へと転換されました。

Aより具体的になった「卸市場価格並み」の実現

今まで家庭用太陽光発電の価格目標は、「できるだけ早期に売電価格1kwあたり11円(卸市場価格並み)」となっていました。

 

ところが、家庭用(10kw未満)太陽光発電の発電コストが事業用(10kw以上)の太陽光発電と同様のスピードでダウンし、将来的には政府の目標を下回る予想が民間から示されました。

 

家庭用太陽光発電のハチ電コストの低減と目標価格の時期設定

(第40回調達価格等算定資料より抜粋)

 

考えてみれば、パネルなどの価格低減やパワコン等の耐久性がアップする場合、その恩恵は事業用だけではなく家庭用にも及ぶことは当然と言えます。

 

そのため、「できるだけ早期」とされてきた価格目標の時期を「2025年」と具体的に設定し、運転開始まで1年間かかる前提で実質的に2024年を目指しています。さらに、価格についても「11円」ではなく「10.3円」と変更されています。

 

この目標を達成するためには、毎年2〜3円ずつ引き下げられることが必要となります。

 

 

 

B売電価格は全国統一

今までは出力制御対応機器が必要な地域は、その他の地域と比較して1kw当たり2円、売電価格が高く設定されていました。

 

これは、機器に1万円程度多く費用が掛かるので、地域による太陽光発電の売電による経済メリットの格差が発生しないようにする措置でした。ところが、現在はほとんどのパワコンメーカーが出力制御対応を標準としているため、導入時の費用格差が解消された状態となっています。

 

そのため、2020年度の売電価格は全国統一となる見通しです。

まとめと2020年度の予想売電価格

  • @市場に柔軟に対応する
  • Aコストの低減と目標価格
  • B出力制御による売電価格差の解消

以上の3点を考えると、2020年度の売電価格は現在よりも2〜3円引き下げられた「1kw当たり21円〜22円」程度と予想します。

 

ただし、この売電価格は出力制御装置ありの地域では前年比4〜5円の引き下げ(平成31年度は1kwあたり26円)となり、あまりに引き下げ幅が大きくなるため、多少抑えられる可能性もあります。

 

今までの売電価格の推移を見ると、制度開始直後の超高値の売電価格(1kwあたり48円)が翌年6円引き下げ(同42円)された例があります。(売電価格の推移はこちら)

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