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50kw未満の全量売電ができない!それでも投資として成り立つか?

2020年度以降、人気の投資先であった50kw未満の太陽光発電所の全量売電ができなくなりました。今後、新規に太陽光発電を設置する場合、10kw以上50kw未満の太陽光発電は余剰売電のみとなります。

 

10kw以上50kw未満の太陽光発電の立ち位置は?

かつては10kw以上であれば「事業用・産業用」として全量売電が可能でしたが、新しい制度では「地域活用要件」を満たした場合のみ、FIT(固定価格買い取り制度)の対象となります。(例外として、ソーラーシェアリングは全量売電可能)

 

地域活用要件とは、簡単にまとめると以下の要件を満たすことです。

  • 30%以上の自家消費
  • 自立運転で災害時に活用可能

 

例として、山の中にぽつん・・・と50kw未満の太陽光発電所を作っても、自家消費先がなく要件を満たさないため、売電できません。

 

新しくなった制度の詳しい内容を踏まえ、そのうえで売電ビジネスでメリットを出す方法を検証しました。

 

新しい固定価格買い取り制度

新しい固定価格買い取り制度(FIT)では、太陽光発電の規模によって売電方法が異なります。それぞれの規模ごとの売電方法は以下の通り。

 

令和6年度の売電価格

規模 売電種類 単価 期間
10kw未満 余剰 16円 10年間
10kw以上50kw未満の屋根設置 余剰 12円 20年間
10kw以上50kw未満の地上設置 余剰 10円 20年間
50kw以上の地上設置(入札対象外) 全量 9.2円 20年間

 

10kw以上50kw未満の太陽光発電でFIT(固定価格買い取り制度)を利用して売電するためには、以下の条件を満たさなくてはなりません。

 

売電するための条件
  • 30%以上自家消費すること
  • 非常時に電源として利用できること(自立運転ができること)

 

例外として、ソーラーシェアリングは全量売電が可能です。ただし、こちらにも条件があり、「非常時に電源として利用できること」「10年間の一時転用が認められること」となっています。

今後50kw未満の太陽光発電で売電ビジネスはかなり厳しい

ハッキリ言って、これから太陽光発電を設置しようと考えている場合、50kw未満では売電ビジネスとして成り立つのはかなり難しいでしょう。

 

ネックとなるのは、やはり30%以上の自家消費。一般的に、パネル1kwあたり年間で1,000kw発電すると言われています。

 

50kwの場合、50,000kwの発電。このうち30%(15,000kw)は自家消費なので、売電できるのは35,000kwです。

 

売電単価10円で年間35万円。20年間で700万円の収入となります。

 

また、自家消費分(15,000kw)を月単位で考えると、使用しなければならない電力は毎月1,250kw。かなりの量ですから、一般家庭ではまず無理なので、店舗や集合住宅になると思います。

 

キッチリ30%使って70%売電に回すことも難しいので、家庭用と同様電気料金を節約しつつ、毎月2〜3万円の収入がある程度となるでしょう。

 

売電ビジネスとして成り立つか?と聞かれれば厳しいですが、元が取れるか?と聞かれればyesですし、また、リスクの少ない投資先としても十分に価値はあります。

太陽光発電投資の有効性と税金

ビジネス=本業、投資=副収入と考えると、20年間の収入がある程度読むことができるので、太陽光発電はローリスクで安定した投資先といえます。その際、受けられる還付や税制の優遇制度を最大限活用するようにしましょう。

 

消費税の還付

太陽光発電を購入すると、当然消費税がかかります。3,000万円の太陽光発電設備であれば300万円の消費税ですから、かなり大きな金額となりますよね。

 

消費税の納税事業者になることで、購入時にかかった消費税の還付を受けることができます。(具体的には、売電収入で得た消費税分を差し引いた分の還付になります)

 

例)
  • 太陽光発電設備を3,000万円で購入
  • 売電収入のうち、消費税分が25万円だった場合

購入時の消費税300万円-売電収入の消費税25万円=-275万円

 

この、マイナスになった275万円が、国から還付されることになります。

 

消費税還付の注意点
  • 自分で手続き(申告)しなければならない
  • 3年間は納税事業者のままになるので、売電収入で得た消費税は納税しなければならない

 

「税額控除」または「即時償却」で税制支援が受けられる

2025年3月末まで、「先端設備等導入制度による支援」を受けることができます。これは、太陽光発電設備の全額を初年度に「一括償却」するか、設備費用の「税額を最大10%控除」選べる制度です。

 

どちらも非常に節税効果の高い措置なので、利用することで収益がかなり大きくなります。

 

ただし、簡易的に説明しましたがどちらも専門知識が必要となり、実際は注意点も多くかなり複雑な手続きとなります。税金に詳しい方であれば問題なく自分で手続きできるかもしれませんが、不安な方は専門家(税理士)に依頼されたほうが確実です。

売電とインボイス制度について

令和5年10月1日からインボイス制度が開始されました。インボイスとは、簡単に説明すると企業等の間でやり取りされる消費税が記載された請求書等の事で、インボイス制度とは、その消費税が記載された請求書等以外では消費税の仕入れ額控除が受けられなくなってしまう制度のことです。

 

あくまで事業間でのやり取りですので、一般消費者には影響はありません。

 

太陽光発電の売電額には消費税分が記載されていますが、家庭用太陽光発電を設置しているほとんどの方は一般消費者なので手続等は一切必要ありません。また、消費税分が売電収入から引かれることもないので安心してください。

 

ただし、上記で記載した「納税事業者」になった際には、当然売電で得た収入のうち消費税分は納税義務が発生します。この場合は以下の手続きが必要になります。

その@ インボイス発行事業者としての登録申請手続き

所轄の税務署で登録申請を行い、登録通知書を受け取る

そのA 電力会社にインボイス登録番号の報告

登録通知書に記載の登録番号を電力会社に報告します。

 

なお、新たに太陽光発電を投資や事業として行う際には、課税事業者の方はインボイス発行事業者としての登録がFIT認定の要件となります。

 

また、納税事業者の登録を行っても、家庭用太陽光発電で得た売電収入に関しては消費税課税の対象外となりますのでご安心ください。

50kw未満でも全量売電可能!?

上記で示したのは、あくまで「これから」の場合です。制度変更があったのは2020年度からなので、実はそれ以前に着手している太陽光発電については50kw未満でも全量売電可能な物件も多数あります。

 

太陽光発電の売電価格が決定するタイミングは経産省に事業計画を提出し認定されたときに決定します。認定後に設置工事を開始するため、2019年度中に認定を受けた太陽光発電施設であれば、全量売電が可能となります。

 

売電価格決定のタイミングについて⇒詳しくは「売電価格が決定するまでにかかる期間」

 

また、ここ数年で急激に伸びているのが中古太陽光発電の売買です。

 

中古太陽光発電とは、発電を開始して数年経過しているが売電期間がまだ充分に残っている太陽光発電所のことで、中古の商品で作った発電所のことではありませんよ。

 

15年以上の売電期間が残っている発電所が多く、また当時の売電価格のまま引き継ぐことができるので、新築の物件よりも利回りの良いことが多く、更に初期不良の心配が少ないことから非常に人気があります。

 

既に出来上がっている・着工している太陽光発電の他、中古の太陽光発電所の売買を斡旋しているサイトもあり、特にタイナビ発電所は物件数も多く利回りも事前に公開されているため、非常に使いやすくなっています。

 

会員登録は無料ででき、会員専用の物件や最新情報のメルマガもあるので、太陽光発電投資を検討している方は登録だけしておいて損はないと思います。

全量売電は売電ビジネスとして充分に成り立つ

50kw以上の太陽光発電では、新築・中古関係なく全量売電が可能なため、売電ビジネスは充分に可能です。

 

ただし、売電ビジネスを収益の柱とするにはそれなりの規模の太陽光発電設備が必要となり、土地付きの太陽光発電では金額も億を超えてきます。個人が簡単に手を出せる金額ではないでしょう。

 

個人で売電ビジネスを始めるには、ご自身が所有している遊休地に、事業用太陽光発電を設置する方法が一般的です。

 

家庭用ではメーカー等に拘る方が多いですが、ビジネスとして考えた場合、とにかく利回りが良くなることを優先しなければなりません。家庭用とはノウハウも異なりますので、産業用太陽光発電の経験が豊富な業者選びが重要となります。

 

家庭用太陽光発電と同様かそれ以上に、複数の見積もりを取る事が成功への近道といえます。

 

>産業用太陽光発電公式一括見積りサイト「タイナビNEXT」

リスク管理の重要性について

投資でもビジネスでも、利益を求めて行動する際にはリスク管理が非常に重要になります。特に太陽光発電ではそれなりの金額を動かすことになるので、万一のことがあれば目も当てられません。

 

太陽光発電ビジネス・投資は、株やFX、仮想通貨等のデイトレードのようにハイリスクではありませんが、リスクゼロではありません。予期せぬ発電量の低下や機器不良、盗難などもあり得ます。

 

ただ、他の投資方法と大きく異なる点は、事前にある程度予想が可能なこと、そのために先手を打つことができることです。

 

  • 発電量の低下や機器不良は発電量を監視することで早めに対応できますし、メーカー保証もあります。
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  • 盗難や自然災害は保険に加入することで損失をカバーできます。
  •  

 

太陽光発電の管理については、ご自身でやられてももちろん問題はないのですが、発電量は日々変化するため、かなり時間と神経を取られる可能性があります。また、今現在この発電量で本当に問題がないのかどうか、比較対象がないと判断が難しい場合もあります。

 

はつでん管理人では、このようなニーズに対応する各種メンテナンスサービスが用意され、無料個別相談会も平日毎日開催されています。

 

必要なサービスだけをピックアップして自分だけの保守・点検メニューが作れるので、最善のリスク管理が可能です。

 

更には、一括見積もりをすることで初期費用を抑えて減価償却を早めることも可能となるため、他の投資と比較してもかなりのローリスクといえるでしょう。

 

土地付き太陽光発電所を販売しているタイナビ発電所では、利回り10%超えの物件も多数あります。太陽光発電は、リスク管理をしっかり行うことでローリスク・ハイリターンが見込める投資方法となるでしょう。

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