売電だけじゃない!太陽光発電と電気代の関係とは
太陽光発電というと何かと売電ばかりが注目されますが、実は光熱費の削減=電気代の節約にも非常に効果的です。
光熱費、特に電気料金はほぼ全ての家庭で電力会社に支払っているため「生涯ローン」とも呼ばれており、家計の中でも大きく削減することが難しい部分です。
太陽光発電を導入することで、光熱費削減効果がどの程度あるのか、具体的な数字と共に解説します。
知らなかった電気代のからくり
光熱費を払い続けるとトータルではこんなに大きな額に!
毎月の 光熱費 |
10年間 (合計) |
15年間 (同) |
30年間 (同) |
---|---|---|---|
1万円 |
120万円 |
180万円 |
360万円 |
1.5万円 |
180万円 |
270万円 |
540万円 |
2万円 |
240万円 |
360万円 |
720万円 |
2.5万円 |
300万円 |
450万円 |
900万円 |
3万円 |
360万円 |
540万円 |
1080万円 |
今後も上昇し続ける生涯ローン
電気代は2年弱に比べて約1.5倍に増えています。
電気・ガスなどの光熱費は「生涯ローン」とも呼ばれ、毎月家計に大きな影響を与えています。更に、ここ数年の新型コロナウィルスの感染拡大や世界情勢の不安定さ、円安等で燃料の輸入額が上がり、原油価格も値上がりが続いています。
その影響から電気料金も高騰を続け、なんと2年弱で1.5倍という値上がり幅。ネット上では10倍にもなったとの悲鳴が多く書き込まれ話題になりました。
燃料を輸入に頼っている以上、今後も絵上りは続くと思われます。
【売電+自己消費】で光熱費大幅削減!
今後も上がり続ける電気料金の節約に、太陽光発電は大きな役割を果たします。
オール電化での料金は「電化上手(平成28年3月末までに契約済みの場合)」か「スマートライフプラン(平成28年4月以降に契約の場合)」が採用されていて、下図のように昼間が1番高いので非常に相性が良いです。
電化上手 |
|
---|---|
スマート ライフ S・L |
(平成28年4月以降に契約の場合) |
※電化上手やスマートライフはオール電化だけの特別な料金設定になります。
電気料金を大幅に下げるポイントは、「とにかく高い昼間の電気を買わない!」ことです。
その点、太陽光発電を設置していると、昼間は自家発電でまかなえますので、電気を買う量が大幅に減ります。
更に昼間の節電を心がければ、太陽光で余った電気(余剰電力)を売って、売電収入を得ることも可能です。
電気を売るってどういうこと?
太陽光発電は日の出と共に稼動し始めます。
買電は、1kwhあたり約24円と設定されています。
余剰電力の買取り価格は令和5・6年度は1kwあたり16円です。
詳しくは⇒【2024年度の売電価格】を参照
図を見るように朝と夜は電力を買いますが、昼間は太陽光発電で賄うことができます。
特にメリットが受けられる家庭は?
太陽光発電で特にメリットが出るのは、昼間に電気をあまり使わない家になります。
男性はけっこう知らない人が多いのですが、電気料金には安い時間帯と高い時間帯があります。朝や夜間は安くなり、昼間は高くなります。
(時間帯別契約の場合)
昼間に発電した電気を使うということは、高い電気料金を払わなくてもよいことになり、電気料金削減+売電のWメリットとなります。
使えば使うほど高くなる非常識な料金設定
オール電化でない方は「従量電灯方式」といわれる契約方法です。下の図の3番のところですが、この方式は「電気を使えば使うほど高くなる方式」といえます。
普通であれば、買えば買うほど安くなるのが普通ですが、電気料金の場合逆になります。これが「従量電灯方式」です。
オール電化ではない方は、使えば使うほど単価が上がるので、なるべく電気は使わないほうがよいということになります。
実は電気を使う人が全員参加型になっています
上の明細書の9番の「再エネ発電賦課金」とはこういう事です。
要は、「買取価格が高いので、その差額はみんなの電気料金から広く浅く補う仕組み」になっています。なので設置してもしなくても負担しなければならない費用になります。
この【再エネ発電賦課金】は、使用量に応じて加算される仕組みになっているので、電気の使用量が多ければ多いほど、再エネ発電賦課金も多く負担することになります。
つまり、
『太陽光発電を設置』
『電気を購入する量が減る』
『再エネ発電賦課金の徴収額も減る』
となり、太陽光発電を設置していない家庭には非常に不公平とも言える制度です。
※現在、再エネ発電賦課金は1kw使用するごとに1.40円加算されています(2023年5月〜2024年4月まで)。
高い売電単価の時期に太陽光発電を導入した家庭の買取期間(10年)が終了したため、昨年(3.45円)より大幅に下がりました。今後も急激に上がることはないと思われます。