2024年度の太陽光発電の補助金について
太陽光発電の導入に、各自治体からの補助金が受け取れる可能性があります。
一方で、国の補助金事業は平成25年をもって終了。自治体でも条件が厳しくなっているところも出てきています。
国が補助金廃止に至った経緯と、自治体の補助金情報と今後の予想について解説します。
せっかくもらえるかもしれない補助金はしっかりとチェックして、受け取り損ねないようにしましょう。
2024年現在国からの補助金はない
平成25年11月5日、経産省より平成26年度以降の補助金について発表がありました。
それによると、平成26年(2014年)度以降は、太陽光発電の補助金について概算要求を出していません。つまり「補助金予算はいらない」ということです。当然、予算がなくては補助金交付はありません。
つまり平成26年度以降の太陽光発電導入に対しての国の補助金はありません。
予算要求が出ない理由として、2009年からの時限措置だったことや、固定価格買取制度・グリーン投資減税・独立型補助金の制度により、今後も太陽光発電の導入が進むと予想したためとされます。
補助金廃止の影響はほとんどない!
補助金が廃止になると、かなり損をすると感じるかもしれません。
確かにもらえる方が有利ですが、売電価格で調整されており、影響は最小限に抑えられています。
今まで、売電価格を決定する際には「太陽光発電導入の相場価格−国・自治体の補助金」を基準に利益が出るように価格設定されていました。(2013年度の補助金合計は1kwあたり5.5万円と設定)
しかし、2014年度以降の売電価格は、導入時の初期費用の相場だけから試算されていて、補助金受給は考慮されていません。
今現在、補助金が出なくなり、売電価格も下がってしましましたが、初期費用がかなり下がったことで太陽光発電の寿命とされる20年以内であれば充分に元が取れる価格帯になっています。
(最新相場はこちらでチェックできます)
導入費用が下がったことで補助金廃止によるデメリットとはほぼなくなりました。
ちなみに、廃止が決定したのは国からの補助金だけです。
都道府県や市区町村等、自治体単位での対応にはバラツキがあります。
自治体で補助金を出すところは徐々に少なくはなってきてはいますが、もし補助金が出る地域であればラッキーです。
地方自治体の補助金は?
自治体の補助金は国とは違い、各自治体がそれぞれの日程で補助金を発表します。
予算の関係などで50件までの住宅などと限定されてしまい、すぐに受付けを終了してしまうことも多いので確認が必要です。
事実として、先着順であれば初日に予算が無くなってしまうという事は実際によくありますし、予算枠も限られていて抽選などもありますので、早めの行動が有利になります。
各自治体の対応例
- 国と同様に廃止
- 前年度よりも減額して継続
- 前年度と同様
- 期間・条件等を変更して継続
販売店のセールストークで「市区町村の補助金はすぐに予算を使いきってしまうから今日契約して欲しい」などと急かされたら、慌てずに確認してください。
今はだいぶ少なくなりましたが、実際に補助金の締め切りなどをウソをついて焦らせる会社が多数存在していました。
下の補助金検索で各自治体の連絡先がわかるので、自分で確認することもできます
自分の住まいの補助金が簡単にわかります⇒補助金検索
東京都は過去最高レベルの補助金が出ます!!
自治体により差が大きい補助金ですが、東京都は少しレベルが違います。
小池知事による「太陽光発電義務化」が物議を醸し、その是非はともかく、補助金の額を見ても本気度がわかります。
事業名 | 内容 | 補助金額 |
---|---|---|
太陽光発電システム
災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業 |
太陽光発電システム |
新築
ただし、3kw〜3.6kw未満は一律36万円 |
既築
ただし、3kw〜3.75kw未満は一律45万円 |
1kw当たり最高15万円の補助金は、過去に例を見ない高額補助金です。
1kwあたり25万円で3kw設置した場合
- 25万円×3kw=75万円
- 25万円×3kw=75万円
- 75万円-45万円(補助金)=30万円
なんと、1kw当たり10万円で設置できてしまいます!
このほか、エコキュート付きでは条件が変わったり、蓄電池設置や高断熱窓・ドア設置に補助金が出たりと、とにかく今東京都では「エコ」に力を入れています。
詳しい条件は「クール・ネット東京」を参照してください
クール・ネット東京は公益財団法人 東京都環境公社が開設した「東京都地球温暖化防止活動推進センター」の愛称で、こちらのセンターで各種補助金の申請窓口となっています。
予算は令和5年度分で496億円、期間は令和9年度までとなっています。長めに設定されていますが予算に限りがあること、売電単価の下落を考えると、悩んでいる方は早めに行動を起こしたほうがよさそうです。
我が家の補助金を紹介します
機関 |
金額 |
例:我が家 (3.44KW) |
---|---|---|
国 (経産省) |
48,000/KW |
\165,120 |
都道府県 |
地方自治体による |
\344,000 1KWあたり:10万円 |
市町村 |
地方自治体による |
\103,000 1KWあたり:3万円 |
我が家は612,120円の補助金を受け取れました
我が家のケースではトリプル補助金が受けられ、合計612,120円の補助金を受けとれました。
補助金を引くと1KWあたり27.9万円でつけることができました。
補助金の動きが販売店を通してリアルタイムで把握できました。
自治体の補助金が受けることは可能か?残りの日数や予算枠があるか?など、一括見積もりを利用すると、販売店から情報を得ることができます。
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今後の補助金は確実に少なくなります
我が家では、2011年の導入時に東京都だけで344,000円も補助金が出ました。しかし、今後は補助金も少なくなってくることは間違いありません。
太陽光発電の設置費用が今より安くなれば、補助金は下がります。
売電価格も同じ動きになっています。
価格相場や普及状態からすると、恐らく今後は地方自治体の補助金も廃止になるか、引き下げられるでしょう。それでも現在の売電価格と設置費用のバランスならば、ほぼ確実に20年以内に元が取れるはずです。
補助金の申請方法
補助金の申請は、まず自分で申請することは無いです。販売業者さんが補助金の申請をすべて代行してくれます。
購入者は、補助金は「申請時期は自治体によって異なる(購入前か後か)」「ほとんどの場合が先着順のために早めに申請したほうが良い」という2点を覚えておけば大丈夫です。
補助金は申請した後に返ってきます
補助金は申請した後に返ってくるので、先に購入者が補助金分は建て替えなくてはいけません。管理人も勘違いしていましたが、補助金は工事代金の支払いからかなり時間が経ってから(約3〜6ヶ月後)手に入るものです。
設置費用と相殺はされるのですが、一括払いの方はこれを頭に入れておかないと予想外になってしまいますので注意してください。
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オマケ:太陽光発電補助金の歴史
平成6年から始まった時は、当初システム設置価格の半額を援助するほどでした。
平成17年に1kwあたり2万円の補助金が最後に打ち切り。
経産省は平成21年1月から条件付きで1kwあたり7万円の補助金を再開しました。
さらに同年2月、経産省は余剰電力の買い取り価格(48円)を大幅に引き上げる助成策の導入を発表。
(参考)国の補助金と売電価格の推移
年度 |
補助金 (1kwあたり) |
売電価格 |
---|---|---|
平成22年 |
70,000円 |
48円/KWh |
平成23年 |
48,000円 |
42円/KWh |
平成24年 |
30,000円〜35,000円 (※導入価格による変動) |
42円/KWh |
平成25年 |
55万円以下⇒3万円 47.5万円以下⇒3.5万円 (設置費用1kwあたり) |
38円/KWh |
平成26年 |
国の補助金廃止 |
37円/KWh |
平成27年 |
なし |
35円or33円 |
平成28年 |
なし |
33円or31円 |
平成29年 |
なし |
30円or28円 |
平成30年 |
なし |
28円or26円 |
平成31年度 |
なし |
26円or24円 |
令和2年度 |
なし |
21円 |
令和3年度 |
なし |
19円 |
令和4年度 |
なし |
17円 |
令和5年度 | なし | 16円 |
令和6年度 | なし | 16円 |
平成26年を最後に、国の補助金は終了しています。